『日本批評』編集委員会は、2021年8月15日に発刊予定の第25号で、『安倍政権10年と日本政治の変化』(責任編集: 朴喆煕 パク·チョルヒ)というテーマで特集を行っています。安倍政権の10年を経て、自民党優位体制が復活したようです。 振り返ってみると、事実上、日本の政治において自民党は常に政治の中心にいました。 与党であれ野党であれ、自民党が政治の中心から外れたことはありません。 1994年の政治改革以降、二大政党体制に向けて動き出した日本の政治は、安倍時代が過ぎ、再び自民党優位体制への転換が起こりました。 自民党の長期政権時代が再び開かれたのです。 加えて、安倍首相を中心に首相官邸が主導する権力の集中が著しく強化されていることも特徴といえます。 しかし、自民党優位体制の再確立と首相官邸中心の権力集中が、日本の政治に肯定的に作用したわけではありません。 今回の特集では、自民党優位体制の復元を総論に掲げ、官邸への権力集中と長期執権の原因と過程を集中的に取り上げたいと思います。 「権力の集中」と「長期執権」という二つの政治現象に焦点を合わせながら、なぜこのような現象が起こったのかを分析し、日本政治の動学をどのように変えているのかを調べようとしているのです。 これにより、戦後の日本の政治における安倍政権の歴史的意味を把握し、それに基づいて日本政治の未来を展望する機会としていきたいと考えています。今回の企画でより良い成果を得るため、計7本の論文に関する中間報告を含めた、以下のとおり学術会議を開催いたします。 コロナ渦の影響のため、原則的にはオンラインイベントで行われます。近いうちに発行される研究成果をお待ちくださると幸いです。
日時: 2021年4月30日(金)13:30~18:00
主催: 日本批評編集委員会&ソウル大学校日本研究所
オンラインZoomを利用したWebinar
プログラム時間に合わせて、以下のIDやリンクにアクセスしてください。
ID: 5832898745
リンク: https://snu-ac-kr.zoom.us/j
<開会式> 13:30~13:40
開会の辞・挨拶: 李志炯(イ・ジヒョン)淑明女子大学 日本批評編集委員長
歓迎の辞・挨拶: 朴喆煕 (パク·チョルヒ)ソウル大学 25号責任編集者
<第1部:権力の集中をどうみるか?> 13:40~15:10 司会: 朴哲煕(パク·チョルヒ)ソウル大学
陳昌洙(チン・チャンス) 駒澤大学 「安倍の独走を許した党内派閥連合: 派閥間競争と連合の構図」
朴志善(パク·チソン)岡山大学 「安倍政府下の党政関係の権力集中化:総裁直属機関の活動を中心に」
李明贊 (イ·ジュギョン)釜山大学 「首相官邸の官僚統制と官邸主導政治の確立」
討論者: 李政桓 (イ・ジョンファン)ソウル大学
李勉雨 (イ·ミョンウ)世宗研究所
<第2部:長期政権をどう理解するか?>> 15:25~16:55 司会: 李志炯(イ・ジヒョン)淑明女子大学
孫晳衣(ソン・ソクギィ)世宗大学 「自民党-公明党連合政権:防御と牽制の力学」
韓義錫 (ハン・ウィソク) 誠信女子大学 「安倍時代の野党分裂と葛藤:政策対立と野党再編論を中心に」
具裕珍 (ク·ユジン)東京大学 「安倍政権と保守市民社会:日本会議の政策提言活動を中心に」
討論者: 南基正(ナム·ギジョン)ソウル大学
李明贊 (イ·ミョンチャン)北東アジア歴史財団
<第3部:総論> 17:10~17:40 司会: 李垠庚 (イ·ウンギョン)ソウル大学
朴喆煕 (パク·チョルヒ)ソウル大学教授 「安倍政権の自民党支配と脱戦後する日本」
討論者: 陳昌洙 (チン·チャンス)世宗研究所