著者 | 徐東周 | 発刊日 | 2020-04-30 |
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序文/脱戦後思想の歴史性と重層性
1部 脱戦後思想の連環と系譜
I. ある全共闘世態の民主主義論 ― 加藤典洋の戦後論を中心に
1. 戦後日本と‘民主主義’
2. 加藤典洋の思想的方法論
3. ‘神話的民主主義’の解体
4. 民主主義構想の回路
5. 戦後の入門、0年の世界性
II. ‘敗北’の思想と大衆の発見 ― 60年安保闘争と吉本隆明
1. 1960年代と生活リアリズムの台頭
2. ‘自己欺瞞’という思想
3. ‘大衆=生活者’という存在、あるいは‘政治的無関心’の力
4. ‘敗北’という解放
III. 文化保守主義の‘戦後民主主義’批判と‘親米’をめぐるジレンマ ― 江藤淳の戦後史認識を中心に
1. 江藤淳の戦後史認識と‘転向’
2. 戦後、‘喪失’の時代
3. ‘従属’から‘所属’へ:親米ナショナリズムの行方
4. ‘アメリカ’と‘朝鮮’の間で ー 最終審級としての‘文化’
5. 江藤淳の‘挫折’と‘遺産’
IV. サブカルチャー批評言説と‘戦後民主主義’ ― 大塚英志を中心に
1. サブカルチャーと‘戦後民主主義’
2. ‘言葉の民主主義’としての‘戦後民主主義’
3. 江藤淳の‘戦後’認識に対する批判と継承
4. ‘公民’の発見と‘土人’、そして‘猿’としての日本人
2部 戦後民主主義をめぐる脱走の想像力
V. 神道と戦後民主主義 ― 葦津珍彦を中心に
1. 葦津珍彦は誰なのか
2. 葦津にとって神道とは何か
3. <日本国憲法>批判:『天皇・神道・憲法』(1954)を中心に
4. 戦後民主主義批判:『近代民主主義の終末』(1972)を中心に
5. 代案としての神道的政治論:『近代政治と良心問題』(1955)を中心に
6. 課題と展望
VI. 新左翼の戦後民主主義批判と造反運動 ― マオイズムの受容を中心に
1. 新左翼と全共闘、暴力と遊戯
2. ‘敗北史’のアイロニー
3. 戦後民主主義の批判と矛盾の増殖
4. 新左翼のマオイズムと全共闘の造反運動
5. 新左翼のその後
VII. ‘(脱)戦後’日本の身体政治と民主主義 ― 自閉と分裂症の間で
1. 病理学的世界と‘政治的なもの’
2. 近代日本という‘身体’と人格分裂の起源
3. 新たな身体づくりとしての(脱)戦後
4. 主体づくりと仮面(persona)
5. ‘ねじれ’を抱きしめて