討論
2025年6月26日、第3回日韓未来セミナーがソウル大学校国際大学院GSルームで対面形式にて開催された。約10名の聴衆が参加する中、光云大学校国際学部助教のムン・ギョンヨン氏が「韓国における移住背景を持つ青年の現状と代案:高麗人青年の事例を中心に」というテーマで発表を行った。
発表後に行われた質疑応答では、多岐にわたる質問と議論が交わされた。韓国の公教育が外国人子女に対して排他的な現実の中で、高麗人青年の大学進学率や高等教育進学に影響を与える要因について質問が提起された。これに対し、ムン氏は、高麗人の保護者は韓国の保護者とは異なり、学校への進学を必須ではなく選択と認識する傾向があると述べた。教育機関の運営財源に関する質問に対しては、政府の流動的な外国人支援予算に加え、一部は塾のような形で授業料を徴収して運営されていると説明した。
韓国の政策が主に「教育」に集中している一方で、定着後の生活を支援する側面が不足しているという意見も出た。また、「二重言語」「二重背景」「グローバル」といった政策言説が実際の経済的現実と乖離しており、現場の学生たちはむしろ韓国社会への急速な「同化」を目標としているという指摘もあった。ムン氏は、台湾は韓国よりも多文化受容において包容的だが、それでも移住背景を持つ青少年は成長過程で家族との葛藤や緊張を経験することが多いと付け加えた。最後に、日本の日系人と高麗人の類似性に関する質問とともに、高麗人内部でもロシア、ウズベキスタンなど出身地域によって微妙な違いが存在することも議論された。